第三頸椎の位置の狭窄

29歳男性、18~20歳の2年間型枠大工で首に物を背負う動作で大分負担をかけたとの事。そもそもの不良姿勢(猫背)もあいまって、数年前のレントゲンで首の骨の三番目が潰れていると、整形外科医に言われたそうです。主訴は首の痛みと吐き気です。実はあまり知られてませんが、C3(第三頸椎)の位置は脳から出発する迷走神経に大いに関連する頸髄の位置であり、ことに胃には密接に関係しております。今現在、食事もまともに摂れない状態です。

さてさて長いお付き合いになりそうです。いかに椎体の動きを出してあげられるかに懸かってきます。1回目の治療で大分関節可動域は改善させました。あとは正しい姿勢指導、実践するかしないかは本人次第です。第三頚神経への近赤外線照射は必須になります。ちなみに一個下のC4からは横隔神経が出ていて横隔膜や呼吸器を関連支配しています。またC7の位置の左右椎弓間隙を狙って、パラメラン照射をすれば、脊髄の頸膨大に影響を及ぼせますので便利な照射ポイントです。とにかくこのあたりの損傷は不定主訴が多いです。治療家の腕の見せ所です。