カルシウム摂取量⇒骨折リスクに関連せず(スウェーデン、アメリカ調査)

1914年~1948年生まれの女性6万1433人を対象に、食事性カルシウムの摂取量と骨折および骨粗鬆症のリスクを19年間調べた結果が発表されました。その調査結果によると、乳、乳製品の摂取量と骨折リスクの間に関連は無く、カルシウム摂取量増が骨折を予防するという臨床的根拠も認められませんでした。カルシウムのサプリメントの骨折予防効果も根拠が弱いと示唆されました。

当院においても、日常診療でカルシウムの話題になると言っているのですが、栄養はバランスであり、空腹時にカルシウムの錠剤を水で流し込んでも身にならないと、常日頃から言い続けて来ました。マグネシウムもタンパク質もビタミンDも色々合わさって、合わせ技1本で吸収され身になるわけです。それよりもカルシウムを骨から奪う食品に気を払う事が大事です。それらはリン酸塩という食品添加物です。ウィンナー、ハム、ベーコンなどの肉の加工食品や🍢おでんの種などに代表される練り製品などには多く含まれます。

人間の体のカルシウム対リンの比率は2対1です。魚肉ソーセージなどは、それが1対51です。カルシウムはもちろん人に必要不可欠なミネラルですが、その前にカルシウムを奪う物を知ることが必要です。ご関心のある方は以前のブログで触れましたが、正常分子栄養学をご勉強ください。栄養はバランスが大事なんだと、今更ながら良く理解できます。まあいずれにせよここで1つカルシウム神話が崩れました。