海外ジャーナル(坐骨神経痛のブロック注射、効果に疑問)

坐骨神経痛、脊柱管狭窄症患者への硬膜外コルチステロイド注射の有効性/有用性を、無作為化プラセボ対照試験38件のシステマティックレビューとメタ解析で検証。坐骨神経痛患者の疼痛、機能、短期的手術リスクの即時低下とは関連したが、その効果は臨床的意味のある最小変化を下回り、長期的効果もなかった。脊柱管狭窄症患者にも明らかな効果もなかった。という報告があった。

まあ日常診療においても、神経ブロックをうけたが全く良く成らなかったと訴える患者も多く、当院においては脊柱管にレーザー光の影響を及ぼせるパラメラン照射で著効を得ております。日本レーザー治療学会に共同論文を発表済です。ホームページの近赤外線レーザー治療の項目をご覧下さい。そのときの論文が載せてあります。

デルマトーム(脊髄神経の皮膚分節)

皮膚シリーズつながりです。絵図をクリック拡大してご覧下さい!Cは頚神経、Tは胸神経、Lは腰神経、Sは仙骨神経の皮膚の感覚神経の担当’支配領域)です。

痛みの原因が特定できない場合、まず痛みの部分の支配の脊髄神経の緊張をレーザーで緩めれば、痛みの強さが和らぎます。痺れの症状の人は、痺れが穏やかに成り、感覚が正常に近づきます。癌性疼痛やCRPS(複合性局所疼痛症候群)などの辛い強烈な痛みの場合に著効を示します。

照射位置や照射角度が肝となります。それが技術です。解剖や神経の走行を熟知していない先生方は、自信が無いのでラッパ状のプローブを用います。しかしそれでは、レーザー光の焦点距離が遠すぎてターゲットの脊髄神経に届きません。皮膚表面でカンテラの様に照らしているだけです。

患者さんも馬鹿じゃありませんから、効果が感じられないと疑問を抱き、その医療機関に通わなくなります。スーパーライザーは海外を含め2万台以上流通していますが、相当な医学知識と技術が要求されるため、究極に使いこなせる先生が極めて少ないのが現状です。そういった現状がありますので、山口自律神経研究所は、スーパーライザーのメーカーである東京医研株式会社さんにセミナー講師を過去に何度か依頼された実績が有ります。詳しくは当ホームページの[研究・活動レポート]のVol.5をクリックしてご覧下さい!当院は日本全国から患者さんが訪れますが、自分なりに色々調べられて、「あっスーパーライザーなら、わざわざ山口自律神経研究所に行かなくても近所に設備している病院、医院、接骨院が有るじゃん!」と思い地元ののそこに通院してガッカリ失望される方が100%です。いやみったらしい文章で恐縮ですが、また申し訳なさそうな顔で当院に戻ってこられます・

 

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脳へ電気刺激、かゆみ抑制 アトピー治療に期待

微弱な電流で脳を刺激することで痒みが抑えられることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の研究グループが確認し、脳科学の専門誌(電子版)に搭載された。かゆみを抑える薬剤としてよく使用されるステロイドと違い副作用はなく、アトピー性皮膚炎の治療に役立つと期待される。

研究グループは成人14人を対象に実験。左半身の痒みを知覚する右脳の感覚運動野に近い頭部に陽極の電極、左脳側に陰極をつけ、1ミリアンペアという極めて弱い電流を15分間通した。さらに、途中で左腕の皮膚にヒスタミンという痒みを誘発する物質を浸透させ、痒みの度合いを最大値9として評価してもらった。

すると、痒みを起こして2分後の平均値は、電流を通していない場合が4.73だったのし対し、通した場合は3.55と痒みが抑えられている事が分かった。電流により感覚運動野の神経活動が活性化し、腕からの信号を受け取る余裕がなくなったとみられる。

☆上記発見は大変有意義であるが、痛みにも同じことが言えます。山口自律神経研究所のホームページで、近赤外線レーザー治療の項目の最下部をご覧下さい。脳の1次運動野と1次体性感覚野の絵が載せてあります。当院ではそこに遠赤外線を発するカチューシャを装着します。5分間で反応はハッキリ出ます。カチューシャは右用、左用と左右同時用で3種類あります。右にあてがえば左半身が、左にあてがえば右半身が軽くなります。左右の運動性がチンバになります。痛みも軽減します。患者さん於いてはマジックショーのようと言いますか、ハトが豆鉄砲くらったような、良い意味でビックリされます。

胸腰椎移行部が原因の腰臀部痛、股関節部痛

P1020365日常診療で多く遭遇するのが腰痛であるが、ご高齢の方の場合は胸腰椎移行部の圧迫骨折後のケースが多い。。その部位の脊髄神経が腰臀部の感覚を支配しています。(赤い方の写真をクリック拡大してご覧ください。)

また現役世代でも以外と胸腰椎移行部の脊髄神経への圧迫で腰臀部痛を起こす事が多い。場合によっては大腿前部~大腿内外側の痛みも出現する。(黄色のL1、L2もクリック拡大してご覧下さい)その原因となるのが、ご高齢の方は圧迫骨折や椎骨間の狭窄だが、若い人の場合は下後鋸筋の持続的な緊張である。(青い方の写真をクリック拡大してご覧ください。)胸椎の11番12番、腰椎の1番2番と広範にくっついているのがお分かりいただけると思う。そこから出ている神経は腰、おしり、太ももを支配しているので、当然その辺に痛みがでる。もちろん画像診断では何の異常も写らない。結構こういった機能性の腰臀部痛の人が、大学病院などで最先端のMRI検査をしても異常が無いと言われ、山口自律神経研究所を訪れるケースも多い。

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拒食症患者 他人の顔、過剰意識 脳の働き解明15人

自分の体形を実際より太っていると感じ、極端な拒食で著しく体重が軽い「神経性やせ症(拒食症)」の患者は、写真や鏡などで自分の顔を意識するように、他人の顔も過剰に意識する脳の働きをしていることを独協医大などの研究チームが明らかにした。米科学誌「プロスワン」に発表した。

チームは患者の多くに、自分の体形、腹部などを実際以上に太っていると感じる感覚異常があることから、体や顔のイメージを認知する脳の部位「紡錘状回」の血流量を調べた。10~15歳の女性患者15人と、10~14歳の健常者15人に、自分の顔と他人の顔の写真を見せた。すると、健常者は自分の顔を見たときだけ血流量が大きく増えたが、患者は他人の顔でも自分の顔と同様に血流量が増加した。チームらは、この結果を診断などに役立てたいと話す。

ちなみに紡錘状回とは脳底部のあるリング状の部位をいうが、自閉症の患者などは、逆にこの部位の血流量が極端に少ない事が知られている。脳血流改善で症状が改善する病状に関しては、椎骨動脈と内頸動脈へのレーザー照射治療で、大いに当院でも貢献させて戴いている。

基礎代謝の内訳

基礎代謝のうち、体の各器官や組織がどれくらいの割合でエネルギーを消費しているかを示しています。画像をクリック拡大してご覧ください!

目立つのは、筋肉の22%、肝臓の21%、脳の20%。女性の場合は筋肉の割合が下がります。

筋力トレーニングによって筋肉の量を増やせば基礎代謝の量は上がりますが、その量は単純計算で筋肉1㎏あたり13キロカロリーにすぎません。これは1日の消費カロリー全体に比べると、微々たるものです。

加齢にしたがって筋肉の量が減っていく傾向に逆らい、トレーニングによって筋肉の量を増やすのは容易な事ではありません。このことから言えるのは、ダイエットのために基礎代謝を上げることは無意味ではありませんが、効率は良くないのはお分かりいただけるかと思います。何がこのブログで言いたいのかと言うと、筋肉さえ鍛えれば基礎代謝のおかげで、いくら食べても太らないと思うのは危険であり幻想だということです。今一度、画像の円グラフを注視してもらいたいです。

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柔道整復師への正しいかかり方

P1020352柔道整復師が法律上、各種健康保険の取扱いが認められているのは、新鮮な(ここ数日中の)原因が明白な、外傷だけです。日常生活に著しい支障をきたすケガのみです。骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(肉離れや筋違い)の5種類だけが施術録に記載が許されている、唯一 各種健康保険が許されている傷病名です。

従って体中のあらゆる慢性痛、スポーツのあとのさわやかな筋肉痛、疲労性の筋肉痛のコンディショニング(山登りや旅行の後など)、日々の仕事の疲れなどのキリの無い筋肉痛などはケガとは言えず保険対象外です。しつこく言えば腕立て伏せを1000回やったあとの翌日の筋肉痛も健康保険対象外です。さらに加えて言えば整形外科などに既に受診していて、自分の病状が新鮮なケガでは無いと知っていて接骨院に保険証を提示して保険で掛かろうとするのは悪質な不正受診です。この事実は柔道整復師への正しいかかり方という名目で、自分が加入している保険組合のホームページをパソコンやタブレットで検索すれば分かります。(各市町村の国民健康保険組合、各都道府県の後期高齢者医療の保険組合、協会健保、固有の企業の健康保険組合、共済組合etc)画像をクリック拡大してご覧下さい。

柔道整復師が、その法的事実を患者さんに伝えないのも罪ですが、それを百も承知でしらばっくれて知らないふりをして、肩こりや慢性腰痛、慢性痛なのにもかかわず、昨日転びました等と嘘の申告をする患者さんも犯罪です。しらばっくれて通院する人も、本当の事を伝えない柔道整復師の先生も人生の徳分を失うと思います。

このブログを読んで、そんな馬鹿正直な事を患者さんに告知したら、明日から生活が出来なくなると抵抗する先生方も多いと思いますが、そろそろ潔くされたほうがよろしいかと思います。実際に接骨院の業務では生活が出来ずに、いさぎよく異業種に転職された方々は多いです。身近でも。

マッサージなどの慰安行為を一切せずに、医療技術で生き残っている治療家の先生方は、一生懸命に勉強をし臨床の現場にフィードバッグできている実践者です。

 

お盆の診療時間

8月13日(木)14日(金)15(土)は午後3時の予約が最終になります。

接骨院(新鮮外傷)のほうは午前診療で終了です。

8月17日(月)を休診とします。  以上お知らせいたします。

 

CRPS,RSD,カウザルギーについて

こららの疾患については、医師も確定診断をつけるのに躊躇します。明解な診断基準が確立されていない事が理由のひとつ。またカウザルギーに於いては、明らかな急激な外傷後に、一般的な治癒期間を過ぎても日常生活に著しい支障が有る疼痛、灼熱感、冷感などの異常感覚が有るとき診断されます。そのケースは交通事故の外傷後の場合も多いです。そうした場合、加害者の保険会社との後遺症障害の交渉で闘争となるケースも多く医師も安易にカウザルギーの診断をくだす事を躊躇します。ですから、味方になってくれる医師を持つ事と、医療訴訟に秀でた優秀な弁護士をつける事も必要かと思います。うまくいけば、後遺症障害の14等級中、7級の4(神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することが出来ないもの)が認められます。それが認められた場合、保険金額の上限が1051万円。慰謝料が409万円です。詳しくは御縁のある弁護士さんにご相談ください。

DLPFC(左背外側前頭前野)の機能不全による腰痛

P1020346昨今までは脳のDLPFC(左背外側前頭前野)の機能不全はうつ病を対象に研究や治療(経頭蓋磁気刺激)が行われてきましたが、最近の研究で心因性の腰痛の人でも、この部位が関与していることが解明されました。

要するにMRI検査やレントゲン検査で異常所見がない場合の腰痛で、しかも臨床家が診ても異常が無く首をかしげるタイプと言ったらお分かり戴けるでしょうか!?

日々私は、心配事は実現すると患者さんに指導していますが、やっと科学で立証されて来ました、私の言っている事に時代が追いついて来ました。DLPFCは扁桃体の暴走を抑える役目や判断や意欲を司る部位です。この部位の機能が衰える最大の原因が心配することです。自分で恐怖の物語を作り出すことです。心配する事が、いかに自分の体にダメージをあたえるかが、ご理解戴けたでしょうか?医学的解釈以外でも、ご関心が有れば小林正観さんの著書や斎藤一人さんの著書、YouTubeでもご確認ください。そういった文章やお話しが、ご縁が有れば見つかると思います。