上頚神経節のレーザー照射(耳鳴り、突発性難聴、片頭痛など)

 

図は蝸牛の動脈系です。クリック拡大してご覧下さい。蝸牛とは耳の中の構造体です。星状神経節(第一肋椎関節、肋骨骨頭位の交感神経節)からの繊維は蝸牛の血管には疎に結合しているか比較的太い血管のみに分布しているのに対し、脳底動脈から固有蝸牛動脈まで上頚神経節(上位頸椎の交感神経節)由来の繊維が分布し、蝸牛の血流調節に関しては上頚神経節を経由する繊維が主になっています。ですので耳鳴りや突発性難聴の場合は必ず、上頚神経節も照射します。また脳底動脈や前小脳動脈に枝分かれする前の椎骨動脈にもレーザー照射します。その他、皮下から容易に狙える耳介側頭神経(上頚神経節由来)なども照射ポイントとして狙います。耳介側頭神経の照射に関しては、片頭痛、群発性頭痛、筋緊張型頭痛などにも著効を示します。また耳鳴りを訴える人は、円背の方も多く、場合によっては下後鋸筋、菱形筋などの背部の筋肉や、前頸部の胸鎖乳突筋、斜角筋群なども緩める場合が有ります。

「風が吹いたら桶屋が儲かる」⇒患者さんが訴える症状には、思いもよらぬ複雑な因果関係が隠れている事が有ります。それを診察で見抜くのが技術と経験です。

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