線維筋痛症になる人の傾向と病態の解釈

神経質の人や無理をする人で、痛みに対して我慢が出来る人。そのような人に多い気がする。小児の場合は筋力の無さも要因となる。

機序としては、例えば腰に痛みが有るとする。その痛みを我慢しながら動作をしていると、だんだん痛みが強くなりかばう姿勢を取るようになる。その回避姿勢のために他の部分にも負担が掛かり新しい場所も痛くなる。その繰り返しの悪循環で痛みの場所が広範囲になる。という解釈です。

もう少し詳しく言うと、筋肉線維が硬結を起こし栄養血管を圧迫してしまいます。すると血液の流入量が少なくなり、栄養や酸素の流入量が極端に減り、本来柔軟な筋線維が硬い線維質に変化してしまう。⇒このように現行では理解している。

血液の流れが悪いと発痛物質が生産され痛みを感じることになるが、炎症の数値(血清CRP値)が上がっていない場合(非炎症性の痛み)で、組織の酸素欠乏による痛みは、痛み止めを服用しても痛みは変わらない。また入浴して体が温まっているのに痛みが強くなるケースは、筋線維が硬いのに血管が拡張してしまうために拍動痛の状態(ズッキンズッキン、ドックンドックン)になっている。この場合は即座に冷水で冷やすことが望ましい。

結論的に有効な治療は、筋肉の線維性の硬結をいかに柔軟な組織にしてあげられるかが鍵となる。当院では、レーザー光線と直流の微弱電流治療器の組み合わせで改善を見ている。